VRM-1.0モデルの作成に必要な基本手順を、Unity上での操作に沿ってまとめました。
実行環境
VRMモデルの作成にはUnityを使用しています。今回使用したバージョンは以下の通りです。
OS | Windows11 24H2 |
Unity | 2022.3.60f1 |
UniVRM | v0.128.3 VRM1.0 |
UniVRMのインストール
UniVRMの公式リリースページからVRM 1.0対応のUnityPackageをダウンロードします。

Unityを起動し、[アセット] → [パッケージをインポート] → [カスタムパッケージ…] を選択して、先ほどダウンロードしたunitypackageをインポートしてください。
VRMファイルを作成
FBXをインポート
今回は、以下の記事でFBXにエクスポートしたモデルを使用します。

FBXとテクスチャをアセットにインポートしたら、モデルをヒエラルキーにドラッグ&ドロップしてシーンに配置します。
マテリアル設定
インポートされたモデルのマテリアルは、サブアセット状態のため編集できるように抽出します。

FBXモデルを選択し、Materialsタブを開きます。マテリアルを抽出をクリックして適当なフォルダを選択します。

抽出したマテリアルを選択し、ShaderをVRM10/MToon10に変更します。Lighting項目のテクスチャとカラーも調整してください。
リグの設定

FBXモデルのRigタブを開き、アニメーションタイプをヒューマノイドに変更して適用します。その後設定をクリックします。

自動で割り当てられたボーンを確認、必要に応じて修正をしてApply後、Doneをクリックします。
VRMにエクスポート
ヒエラルキーのモデルを選択し、[VRM1] → [Export VRM 1.0…]をクリックします。

名前とAuthors(著者)を入力するとExportできます。サムネイルやライセンスなどは任意で設定してください。
VRMをセットアップ
VRMをインポート
先ほどエクスポートしたVRMファイルをアセットにインポートします。
サブアセットの抽出
VRMをインポート直後は、テクスチャ・マテリアルなどがサブアセット状態なので抽出します。

VRMモデルを選択してMaterialsタブからExtract Materials And Textures …をクリックします。

Vrmタブを開いてExtract Meta And Expressions …をクリックします。
Expressionの設定
表情アニメーションを設定します。

表情アセットを選択し、ブレンドシェイプ(モーフ)を設定します。
SpringBoneの設定
揺れものを設定します。VRMモデルをヒエラルキーにドラッグ&ドロップしてシーンに配置します。

揺れを設定したいボーン(根本)を選択し、VRM10 Spring Bone Joint(スクリプト)追加します。

- VRMを選択してVRMInstanceタブのselect UIをSpringBoneに切り替えます。
- Springs → [+]でSpringを追加、名前を付けます。
- Joints → [+]をクリックし、先ほど設定したボーンをドラッグ&ドロップします。
- 末端までボーンが続く場合は、create joints to childrenを使うと自動追加できます。

再生して、物理挙動が正しく動いているか確認しましょう。
Colliderの設定
当たり判定を設定します。

- 当たり判定を設定したいボーンを選択し、VRM10 Spring Bone Collider(スクリプト)を追加します。
- コライダーのタイプ、サイズ、位置などを調整します。
- VRM10 Spring Bone Collider Group(スクリプト)を追加します。
- Colliders → [+]をクリックし、先ほどコライダーを設定したボーンをドラッグ&ドロップします。

- VRMを選択してVRMInstanceタブのselect UIをSpringBoneに変更します。
- ColliderGroupsおよびSprings_Collider GroupsにVRM10 Spring Bone Collider Group(スクリプト)設定したボーンをドラッグ&ドロップします。
再生して、当たり判定が機能しているか確認してください。
VRMにエクスポート
セットアップが完了したら、モデルを再度エクスポートします。ヒエラルキーからモデルを選択し、[VRM1] → [Export VRM 1.0…]をクリックして出力してください。