DRAM (Dynamic Random Access Memory) の種類・規格・互換性について説明しています。
DIMM (Dual Inline Memory Module)
メモリ (RAM) の形状規格の一つです。デスクトップで使用されるDIMMのほかに、小さなサイズでノートパソコンや省スペースパソコンに用いられるSO-DIMMがあります。
ECC (Error Correction Code) メモリとバッファ回路(レジスタ)について
ECCメモリとは、エラー訂正機能を備えたメモリのことです。
バッファ回路は、信号を増幅し伝達を安定化させます。Registered DIMMのほとんどの製品はECC機能も持ってます。
- Unbuffered DIMM(ECC機能なし・バッファ回路なし)
- ECC Unbuffered DIMM(ECC機能あり・バッファ回路なし)
- ECC Ragistered DIMM(ECC機能あり・バッファ回路あり)
シングルランク (1R) デュアルランク (2R)
メモリのランクとは、メモリモジュール内に存在するDRAMチップのグループを指します。シングルランクはDRAMチップが1つのグループで構成され、デュアルランクはDRAMチップが2つのグループで構成されています。
AMD Ryzenシリーズでは、デュアルランクのメモリを使用するとメモリクロックが下がることがあります。以下は例です。(SR: シングルランク DR: デュアルランク)
A1 | A2 | B1 | B2 | メモリクロック |
---|---|---|---|---|
– | SR | – | – | 3200 |
– | DR | – | – | 3200 |
– | SR | – | SR | 3200 |
– | DR | – | DR | 3200 |
SR | SR | SR | SR | 2933 |
SR/DR | DR | SR/DR | DR | 2667 |
SR/DR | SR/DR | SR/DR | SR/DR | 2667 |
DDR2 DDR3 DDR3L DDR4 DDR5
マザーボードに挿すメインメモリの規格を紹介します。
DRAM規格 | チップ規格 | モジュール規格 | 定格電圧 | 発売 |
---|---|---|---|---|
DDR2 SDRAM | DDR2-800 | PC2-6400 | 1.8V | 2003 |
DDR3 SDRAM | DDR3-1600 | PC3-12800 | 1.5V | 2007 |
DDR3L SDRAM | DDR3L-1600 | PC3L-12800 | 1.35V | (DDR3の低電圧版) |
DDR4 SDRAM | DDR4-3200 | PC4-25600 | 1.2V | 2014 |
DDR5 SDRAM | DDR5-4800 | PC5-38400 | 1.1V | 2020 |
メモリの形状が違い互換性なし(切り欠きの位置など)
シングルチャネル デュアルチャネル
特定のスロットに2枚以上挿すことでデュアルチャネルで動作します。異なるメーカーやメモリクロックでも動く可能性はありますが、その場合のクロック周波数は低い方に合わせられます。
デュアルチャネルは、アプリケーションやシステムの種類によって異なるが10%〜20%ほどのパフォーマンス向上が期待できます。
OCメモリ(XMPやEXPO対応メモリ)
XMP (Extreme Memory Profile) やEXPO (Extended Profiles for Overclocking) は、メーカーが独自に設定したクロック、タイミング、動作電圧などの値を保存しており簡単にオーバークロックすることができます。通常はJEDECが定めた仕様でネイティブ動作するので、BIOS設定でXMPやEXPOを読み込む必要があります。
JEDEC (Joint Electron Device Engineering Council) は、半導体の分野で規格の標準化を促進している業界団体
メモリのサフィックス(末尾のアルファベット)について
メモリの種類を表しています。
- DDR3-1600U Unbuffered
- DDR3-1600E ECC Unbuffered
- DDR3-1600R Ragistered
DDR4ではメモリのタイミングを表している場合もあります。
- DDR4-2133P 15-15-15
- DDR4-2400T 17-17-17
- DDR4-2666V 19-19-19