基本無料のバーチャルモーションキャプチャーソフト5つの代表的な機能を紹介します。また、それぞれのソフトでできることできないことがあるのでおすすめの使い方も紹介します。
機能の比較
2024年8月現在、代表的な機能の対応表になります。
ソフト | トラッキング (Webカメラ) | トラッキング (外部ツール) | リップシンク | パーフェクトシンク | VMCプロトコル | 背景透過 | 3D背景 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
顔 | 手 | 全身 | 送信 | 受信 | ||||||
VSeeFace | ○ | × | × | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
XR Animator | ○ | ○ | ○ | × | × | × | ○ | × | ○ | △ |
ThreeDPoseTracker | × | △ | ○ | × | ○ | × | ○ | ○ | ○ | △ |
VRoom | × | × | × | × | × | × | ○ | ○ | △ | ○ |
Warudo | ○ | △ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
トラッキング
ソフトによってトラッキングできる個所や精度に違いがあるためVMCプロトコルで補う形がいいでしょう。また、mocopiやRokokoなどの外部ツールを使用すればWebカメラ以上のトラッキングが可能となります。
リップシンク
音声に合わせて口を動かすことができます。
パーフェクトシンク
AppleのARKitを利用したフェイストラッキングです。TrueDepthカメラで読み取れるパラメータでより豊かな表現が可能になります。利用するには以下の物が必要になります。
- FaceIDを搭載しているiOS端末
- iFacialMocap (iOSアプリ)
- パーフェクトシンク対応のVRMモデル
VMCプロトコル (Virtual Motion Capture Protocol)
モーションデータの送受信ができます。
背景
基本的にどのソフトでも背景透過は可能です。3D背景を使用したい場合は、背景機能の豊富なVRoomかWarudoをおすすめします。
おすすめのソフト
1つのソフトだけではできないこともあるので、VMCプロトコルでモーションデータを送受信して複数のソフトを組み合わせて利用するのがよいです。
どれから使えばいいかわからない方へおすすめの組み合わせを簡単に紹介します。
フェイストラッキング(Webカメラ)
シンプルで使いやすいVSeeFaceをベースにします。
モデル (VRM) を登録して、Webカメラの選択をしてスタートします。
これだけでWebカメラでのフェイストラッキングができます。
パーフェクトシンク(iPhone)
iOS端末にiFacialMocapをインストールします。注意点としてPCとiOS端末は同じネットワークに接続しておいてください。また、VRMモデルはパーフェクトシンクに対応(ARKit BlendShapesが設定)している必要があります。
アプリを起動したら上に表示されているiPhoneのIPアドレスを確認してください。
無料版では広告が流れます。気にいった場合は有料版もあるので検討してください。
VSeeFaceでの設定は、一般設定からiPhone/ARKitからトラッキングを受信にチェックを入れiFacialMocapを選択して先ほど確認したiPhoneのIPアドレスを入力してください。
有効になっているか頬を膨らましたり舌を出したりして確認してください。
手や全身のトラッキング(Webカメラ)
顔だけでなく手や全身を動かしてみたい場合は、XR Animatorからモーションデータを受信します。
XR Animator側での設定
- Webカメラを選択
- モーションキャプチャを有効にする。全身 (MediaPipe Vision) がおすすめ
- VMCプロトコルをon
VSeeFace側での設定は、OSC/VMCプロトコルで受信するにチェックをいれてポート番号がXR Animator側と同じであることを確認してください。XR Animatorでモーションキャプチャを全身 (MediaPipe Vision)にした場合は、二次のOSC/VMCプロトコルの受信機能もチェックを入れてください(位置ずれしないようにするため)
3D背景を使いたい
VSeeFaceでは3D背景が使えないのでモーションデータをVRoomに送信します。
OSC/VMCプロトコルで送信するにチェックをいれます。ポート番号は、受信で使ってない番号を指定してください。
VRoom側ではVRMを読み込んでOSC/VMCプロトコル受信番号をVSeeFace側の送信のポート番号と同じにします。
今回の紹介は以上になりますがこのほかにも多機能なWarudoもおすすめです。WarudoはSteamから無料でインストールできます。